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緊急公開セミナー 「アフリカ豚コレラ発生 ‐知っておくべきこと、考えておくべきこと‐」


9/13つくば国際会議場で開催された内容に、私の感じた点を加えてみます。
まず皆様も関心ある豚コレラのお話もありました。

1. 豚コレラ(岐阜県の事例)の疑問点

 9/10第28回牛豚等疾病小委員会で決定=>下記アドレス“概要”参照
http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/eisei/usibuta_sippei/28/index.htm
①9/3の通報から、9/9発表まで、なぜ時間がかかったのか?
 9/5検査:FA(蛍光抗体)陰性、PCR陽性だが制限酵素で切れなかったので、豚コと診断できなかった。
 9/7検査:FA(蛍光抗体)陰性、PCR陽性で制限酵素で切れたので、動衛研に送った。
 9/8動衛研:シークエンス確認・アフリカ豚コレラ否定。
 9/9対策本部
②FAでなぜ光らない?
 回答なし。採材サンプル?蛍光抗体?手技?
③同様な事が起こらないか?
 起きない:防疫指針のFAとPCRでの結果が一致せずとも、一方の陽性で動衛研へ
④感染源
 1)外国人作業員なし(夫婦のみ)、観光客もなし。二人の海外渡航歴なし。
 2)残飯は与えていない。
 バイオセキュリティ:敷地にフェンスなし。豚舎壁面に破損部あり。(=>野生動物の接触否定できず)
⑤共同堆肥場:死亡豚も糞便と混ぜて運搬。場所が10㎞搬出制限内(3戸あり)(3㎞移動制限内0戸)。

イノシシ・ニュース==>
【野生猪簡易検査で豚コ陽性】イノシシ注意!
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180914-00073969-gifuweb-l21

 しかし、イノシシが本当に感染源なのかは別問題です。たしかにキャリアー(媒介動物)にはなり得ますが、オーエスキー病も媒介します。しかし、清浄県がイノシシから感染を受けて発生したという例を知りません。確かにASFではイノシシが問題にはなっていますが、それが大きな感染源として東ヨーロッパが大流行になってるとは思えません。
 イノシシから分離されたウイルスが今回の発症豚と同じで、中国分離株に近縁であれば、中国から来たという感染経路を注目すべきだと思います。

2.豚コレラ(CSF)とアフリカ豚コレラ(ASF)

①臨床症状で見分けがつかない
②両方High Contagious。【高い伝染性と高い死亡率】が特徴!
 農場に入ると時間がかかっても、全頭に拡がり死亡する。
③慢性型を心配する必要はないだろう=高い伝染性と高い死亡率でまず疑う。
④「早期発見・早期淘汰」家保にすぐ通報!

3.質疑応答から感じた点

Q1:ASFがスペイン・ポルトガル等で慢性化したのは弱毒株か?
A1:変異は確認されているが、病原性は確認されていない。OIEのミーティングで、清浄国が常在化するには5-10年かかり、慢性化を心配する必要ないだろうと言われたとの事。
Q2:中国のASFウイルスのイノシシ情報は?
A2:興味あるところだが、EUのような情報入っていない。
Q3:ASFの拡大に、生肉が関与しているのか?
A3:死亡豚は流通していないはず。
Q4(要望):空港の検疫探知犬を中国とのダイレクト便のある地方空港にもっと!
Q5(要望):大型フェリー能力第一寄港地での検疫官からの入国者への肉持ち込み等の注意喚起を第2,3寄港地でも!
 皆さん、中国の猪肉乾をご存じですか?甘辛くて柔らかいポークジャーキー、中国では人気商品です。空港で真空パック品もあり、日本のお土産に買ってしまうケースが多いようですが、※ポスターの通り、 海外で購入した肉加工製品は日本への持込が禁止されています。
 中国の方は数食分の食料を持ち込みます。テレビ番組のBorder Security Australiaを見ていればご存じだと思います。猪肉乾はいわゆる干し肉で火は通しておりません。更に地方の方は裏庭で育てた豚からの自家製です。死亡豚でなくとも感染豚が流通する可能性が高い中国です。すでに省を跨いでの豚の流通は原則禁止で種々の陰性証明またはワクチン接種証明書が必要になっていたはずですが、現在のASF拡大に改めて禁止のお触れを出しているそうです。
 心配した韓国が仁川空港で中国から旅行者が持ち込んだ餃子とソーセージからASFウイルスを検出したと発表してます。(8/25)日本のメディアでは産経のみの取り上げのようで、皆さんの意識に無いように感じます。
https://www.sankei.com/world/news/180827/wor1808270028-n1.html

4.対策

 ASFも「持ち込ませない」水際作戦ですが、すでに持ち込める状況だと危惧しております。
 現場で出来るのは、バイオセキュリティの強化だけです。ワクチンはありませんので、『早期発見・早期淘汰』です。基本は『防疫指針』です。農水・動衛研・家保の体制は確保されております。
 しっかりした日々の豚の健康状態の観察を宜しくお願い致します。特に急性経過では特徴的な症状が見当たりません。高い伝染性と高い死亡率が決め手です。これまでにない、死亡豚が続いたら、迷わず家保に相談しましょう。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至

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