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二〇一七年十二月のご挨拶


師走の候、皆様ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。カレンダーが1枚になり、急に気忙しくなりました。今年もあっという間に過ぎようとしております。
 
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 さて、今回は日本の畜産物の行方について考えます。トランプ大統領が初訪日を済ませ、予想通り2国間協定FTAで米国畜産物に対する関税撤廃を求めております。時間軸を考えれば、これまでの国内産業の保護施策は長くは続かない事が明らかだと思います。自由貿易の名の元、またグローバリセーションの潮流を考えると、どうしようもない課題だと思います。
 さて、ここで「課題」と言いましたが。モノの「価格」はその「価値」で決まります。日本で美味しい水道水の蛇口を目の前に、1本200円の水を売ってもなかなか売れませんが、灼熱の砂漠なら、1,000円でも売れるかもしれませんね。その「価値」を生む条件を購入者に示せば良いという考え方がより大切になると思います。
 中国野菜がすっかりスーパーから消えたのは、安い「価格」に惑わず、安全な「価値」ある国産野菜を消費者が選択したからです。ですので、同じ事を畜産物ですれば良いと思います。BSE問題の時、なかなか日本の基準に合わすことができず、USビーフが入りにくい状態でした。今はどうでしょうか?日本人消費者の好む「サシ」が入っていない「赤肉」の調理の火加減が難しいからでしょうか、なかなか消費量は増えないようです。 私自身はホルモン剤の使用が現在どうなっているのか明確にすることが、日本の畜産物の位置付けをハッキリさせるものと考えます。“米国産牛肉、「肥育ホルモン」の衝撃的な実態”というようなセンセーショナルなタイトルがついた2009年日本癌治療学会学術集会「牛肉中のエストロゲン濃度とホルモン依存性がん発生増加の関連」(半田康・藤田博正ら)の発表が取り上げられています。
 
 米国側は使用しても安全だと言っていますが、米国内のスーパーで“ホルモンフリー”の牛肉が、プレミアム価格で売られています。あくまでも科学的根拠の下で論議し、「価値」を明確にすべきだと思います。消費者モンスターが多い米国では、例えばスターバックスでも、成長ホルモン使用の排除を謳っています。https://news.starbucks.com/views/animal-welfare-friendly-practices  
そうしないと売れないだけでなく、消費者から異常なバッシングを受けて、売り上げに大打撃を受けるからです。中国で問題になった粉ミルクによる男子乳児の異常な乳腺発達のニュースを皆さんもうお忘れでしょうか?米国では代用加工乳というミルクの中の豆乳も、遺伝子組み換え由来で、輸入加工品についての表記が今後ますます問題視されるでしょう。

 畜産業が目指すもの、それは「本物志向」の日本人消費者にあった、「ホンモノ」を作っていくことだと思います。よく考えて見てください。育種改良という名で“化け物”のような成長を遂げる今の家畜を更にその生産コスト削減で、安全がどうかもわからない飼料・飼料添加物等々を用いることが大切でしょうか?そもそも家畜はヒトの食事残渣やヒトが食べない穀物・牧草を与えて飼育してきました。もっとその残渣や、食品工場で廃棄している余剰物を効率的に畜産に活用できる法制整備を改めてお願いしたいところです。

 もはや戦後の日本ではありません。欧米を見習えば良い時代でもありません。時代を先読みして日本発信する時代だと思います。それは日本食が優れているからです。その要素の一つである畜産物の日本料理を活用していけば良いだけです。近い将来、美味しい脂身を食することが、人間にとって大切な必須な栄養源であることが科学的に証明される時が来ると信じております。何事もバランスです。1つの食材だけ食べればよいという安直なトクホ的考え方が通用するはずがありません。

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  日本の料理ほど、部位別に分けてお肉を食べる国はありません。少量多品目をバランス良く食べる食文化から由来するのだと感じております。日本文化が畜産物を支える基盤となって、畜産業を含めたあらゆる事業分野で、日本発信のアプローチが可能だと思います。日本文化と言った中には、四季を意識した料理、輪廻や生命を食する日本独特の考え方、よろずの神々の存在、お客様のおもてなし方法、郷土色等々、私たちが当たり前にしていることが諸外国に対する『武器』になるのです。

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 おせち料理が「買ってくるもの」になりつつある状況に、ちょっとした将来への不安があります。文化は継承してこそ「歴史」として重みを増すのだと思います。歴史の無い国は、新技術に頼る生き方しかできないとも言えるのだと思います。可能性がある日本に感謝しております。2018年はどんな年になるのでしょうか?この1年もありがとうございます。どうぞ、良いお年をお迎えください。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至

     


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